winny

【注意】ネタバレあり

映画『winny』を観にいく。winnyが流行った当時のことは憶えていて、それの脆弱性をついたウィルスが蔓延して、企業や個人の情報が流出したという報道が相次いだ。ただwinnyの開発者のことや彼が逮捕されたということは、あまり興味もなく知らなかった。違法コピーとかにも興味はなくwinnyも使ってなかったし。

winny』の紹介記事を読むと、開発者には違法コピーを助長する明確な悪意はなく、いわば警察・検察にはめられたといっても過言ではなかったらしい。彼の無罪を信じる弁護団と国家権力の戦いが描かれる。いいですねぇ。好きなテーマ。『エルピス』も去年のドラマのベストだったし、これは見るしかないということで最寄りのイオンシネマに行ってきました。

で、期待を超える面白さだった。東出昌大三浦貴大の*大コンビもまあよかった。特に好きな役者ではないが、映画には合っていた。ひさびさにかっこいい吹越満が見れたのもよかった。本映画のレビューを見てみると、最後の無罪判決のところまで描いてほしかったという意見が多いみたいだけど、わかってないなぁ。一審の有罪判決の時点で、言いたいこととか金子勇氏の人柄とかはすべて描かれている。このあと7年後の高裁無罪判決までを描いたとしても、同じようなシーンを重ねるだけで中だるみしちゃうだけだろう。ラストに無罪判決シーンがあればカタルシスは得られるかもしれないがそれはこの映画の本意ではないと思う。エピローグに金子氏のお葬式シーンを持ってきて、エンドロールで7年後に無罪を勝ち取り、その1年半後に亡くなったという事実をテロップで流したことで、むしろ彼の無念と警察の横暴を強く印象付けられた。お姉さんの「弁護団の方々と知り合えて弟は幸せだったと思います。」の言葉にちょっと救われた。泣ける映画とかいってつまんない映画に「号泣しました。」とかいってる人が多いけど、涙はこういう映画のためにとっておけ。エンドロールに実物の金子勇氏の映像が出てきました。善良で優しそうな人ですね。

今、我が家では、両手を横に伸ばして体を傾ける『バンク』ポーズが流行っています。

 


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