ブルシット・ジョブ

BULL-SHIT JOBという言葉を知りました。渋谷陽一いとうせいこうがやっているSIGHT RADIOというPODCASTを聴いていますが、それに取り上げられていました。デビッド・グレーバーという社会人類学者が作った言葉で、「テクノロジーが進化しているのに労働生産性が改善しないのは、テクノロジーが無意味な仕事(ブルシット・ジョブ)を作り出すのに使われたからだ」という仮説を立てています。

これを知ったとき、私が退職する直前の2年間にやっていた仕事はまさにブルシット・ジョブだったと改めて気づかされました。年間の品質目標を立てて、毎月開発部からヒアリングしてメトリクスを算出し、かなりの労力をかけてプロジェクト毎に報告書を作成し、課長からのどうでもいい指摘の通り報告書を修正し、審査承認してもらう。そうして作られた大量の報告書は、その後誰も繙かない。もちろんそれが品質改善につながることもない・・・。うすうす感づいてはいたけれどここまではっきりと言われると潔い。2年間我慢したけど、仕事のつまらなさに耐えられなくなり、かといってもう50台後半なので転進を図ることも難しいと感じ、老後資金も十分にたまったこともあって早期退職しましたが、その判断は100%正しかったと改めて思いました。

じゃあ、リタイア後にやっていることは意味あるの?という疑問もわきますが、それは仕事ではないし自分が楽しんでやることなので、それの意味を問うのはまた別の問題ということで。

 


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